会長挨拶

会長挨拶

「三つ子の魂百まで」とは、「幼いころにできあがった性格は、一生変わらない」という意味で使われる諺ですが、 幼児期の受動喫煙体験が、その子の喫煙嗜好の決定を示唆する家族調査データーが散見されるように、両親、祖父母の喫煙行動がその子や孫に大きく影響を与えることは確定的事実です。家庭内受動喫煙防止と小学生対象の喫煙防止教育は無煙社会の実現のためにはとても重要であると考えます。今回、第13回日本小児禁煙研究会では、喫煙や受動喫煙による健康被害、電子タバコの弊害、禁煙治療の必要性などの発表討論に加えて、無煙社会の確立に向けての取り組みを協議したいと考えています。日々の診療と研究に勤しんでいる多くの医師、並びにメディカルスタッフの成果発表の場として本会は発展して参りました。これまでに12回の大会を開催し、参加者も回数を重ねる毎に増加し続けております。東京での開催は6年ぶりで世田谷区での開催は初めてであり、本研究会を経堂で執り行えることはとても光栄なことであります。
今回の “Setagaya Symposium” では「子どものために受動喫煙防止、無煙社会確立を目指して」をテーマとして“禁煙診療のエキスパート”のレクチャー及び最先端の治療成績の発表の場にしたいと考えています。子ども達のために通学路エリアでの受動喫煙防止について行政や教育現場の方々と一緒に協議するセッションも設けたいと思います。 また、市民講座では、落語家の 桂やまとさんをお招きして、「落語を聴いて楽しく禁煙」というテーマで落語とトークショーを企画しました。本会の講演および討論がこの分野をさらに発展させ、診療レベルの向上に寄与するものと確信しております。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
最後に、経堂での研究会はそうそう開催されものではありません。短い時間ではありますが、“学び‒ 食べ‒ 笑い”のひとときをひとりでも多くの方に楽しんでお過ごしいただければと思います。

第13回日本小児禁煙研究会学術集会
会長 宮本 隆司
(社会福祉法人児玉新生会 児玉経堂病院 院長)


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